「できる限り自宅で介護を続けたい。でも、家族の負担も大きい…」
多くのご家族が抱える悩みのひとつが、在宅介護とデイサービスのバランスです。
富山のように高齢化が進む地域では、在宅介護を基本としながらも、適切に外部サービスを組み合わせることで、利用者本人の生活の質を高め、家族の負担を軽減できます。
この記事では、在宅介護とデイサービスの特徴を整理し、どう使い分ければよいかを事例を交えてご紹介します。

在宅介護のメリットと課題
メリット
- 住み慣れた自宅で安心して暮らせる
- 本人のペースに合わせた生活ができる
- 家族との距離が近く、孤独感を減らせる
課題
- 介護を担う家族に大きな負担がかかる
- 介護スキルや知識が必要
- 家族の休養時間が取りづらい
富山での実例
富山市内で一人暮らしの母を支える長男夫婦。
友人に相談したところ、まずは最寄りの地域包括支援センターに行った方が良いとアドバイスをもらい、相談することにしました。
現状で困っていることを伝えたところ、「介護保険の申請」を行うことになり、主治医(かかりつけ医)に受診して「主治医意見書」をもらうことに。
様々な手続きを経て、地域包括支援センターから居宅介護支援事業所 を紹介され、ケアマネジャー(介護支援専門員)の担当者が決まると間もなく、ケアプランの作成と母に合ったデイサービスの選定をしてもらうことになりました。
数日後、実際に母を連れてデイサービスを見学し、その場で契約することになりました。
手続きには多少時間がかかりましたが、デイサービスを利用するようになり、母の状態も穏やかになり、夫婦の生活リズムを守れるようになりました。

デイサービスのメリットと課題
メリット
- 日中、安全な環境で過ごせる
- 食事・入浴・機能訓練など専門的なケアを受けられる
- 同年代との交流ができ、認知症予防にもつながる
- 家族が介護から解放される「レスパイトケア」の役割
課題
- 利用できる時間が日中に限られる
- 慣れるまで「通うのが面倒」と感じる利用者もいる
- サービス提供日が決まっており、柔軟さに欠けることも
実例
上市町の90代女性は、外出を嫌がって引きこもり気味だった。
週2回デイサービスに通うようになり、趣味の折り紙や体操に参加。「友達ができて楽しい」と気持ちが明るくなった。
どう使い分けるのが正解?
ポイント1:介護する家族の負担を軽減
在宅介護だけでは家族が疲れ切ってしまいます。
→ デイサービスを「家族の休息日」と位置づけ、心身をリフレッシュできる時間を確保する。
ポイント2:本人の生活リズムを大切に
外出や交流を好む方はデイサービスを積極的に利用。
静かに過ごしたい方は在宅を中心に。
→ 「本人の希望」に応じてバランスを調整する。
ポイント3:症状や体力の変化に合わせて柔軟に
- 初期は在宅中心+週1デイサービス
- 中期は週2〜3回のデイサービスで入浴やリハビリをサポート
- 認知症や身体機能が進むと、ショートステイや訪問介護も併用

富山での具体的な組み合わせ例
ケース1:在宅+デイサービス(週2回)
80代男性、軽度の要介護。
→ 普段は自宅で過ごし、週2回デイサービスで入浴と体操。家族はその時間に買い物や休養ができる。
ケース2:在宅+デイサービス(週3回)+ショートステイ(月1回)
90代女性、中度の認知症。
→ デイサービスで交流とリハビリ、月1回ショートステイで家族が旅行や休養を確保。
ケース3:在宅+訪問介護+デイサービス
70代男性、片麻痺で移動に不安あり。
→ 在宅で訪問介護による生活支援、週2回のデイサービスでリハビリ。自宅と外出のバランスを取り、社会参加を維持。
ご家族へのアドバイス
- ケアマネジャーに相談する
→ 専門家が生活状況を見て最適な組み合わせを提案してくれる。 - 無理をしない
→ 「自分だけで介護しなければ」と思わず、外部サービスを利用するのも立派な選択。 - 地域資源を活用する
→ 富山市・上市町には包括支援センターや介護相談窓口があり、気軽に相談可能。

まとめ
在宅介護とデイサービスの使い分けに「絶対の正解」はありません。
- 家族の負担を軽減すること
- 本人の生活リズムや希望に合わせること
- 状況に応じて柔軟に組み合わせること
これが安心して介護を続けるためのポイントです。
富山の地域資源を活かしながら、家族と本人にとって最適なバランスを一緒に探していきましょう。
「これって大丈夫かな?」と感じたときが、相談のタイミングです。
認知症や介護について「ちょっと不安だな」と思われたら、ぜひ一度ご相談ください。
当社(とやまヒューマンサービス)では、介護や認知症に関するお困りごとを無料でご相談いただけます。お気軽にお問い合わせください。
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